注文住宅の外観を決める際に意識するべきポイントとは?
家づくりにおいて、間取りや設備など内部の使い勝手、耐震性や気密性などさまざまな条件がありますが、それらと同じように大切なのは外観のデザインではないでしょうか。帰ってきたときにお気に入りのわが家が目に入ると気分が上がりますよね。注文住宅の外観にはどのような種類があり、決める際の重要なポイントや注意点についてご紹介します。
注文住宅の外観の主な種類
注文住宅を検討中の場合、外観のデザインで悩んでいる人の多いのではないでしょうか。外観のデザインで人気のものを中心に見ていきましょう。
和風・和風モダン
引き戸や切妻屋根など日本人にとってなじみのあるデザインです。田舎の古い家や老舗旅館などをイメージするとわかりやすいかもしれません。和風モダンは、切妻屋根や寄棟屋根を使用しつつ、外壁に複数の色を取り入れることでモダンな雰囲気を演出します。
洋風・洋風モダン
タイル張りやレンガ造りの壁、アーチ形のオブジェなどが取り付けられたドアが洋風の特徴です。欧米の映画やドラマに出てくるような家を建てたいという場合はおすすめです。洋風の伝統的で少し古めかしい印象を和らげるために過度な装飾をなくした洋風モダンはすっきりとした外観です。
シンプル・シンプルモダン
周囲が家で囲まれている地域なのですっきりしたデザインにしたい、華美なデザインが好きではないという人におすすめで、あっさりとしてどんな風景にもなじむのがシンプルです。シンプルなだけでは個性が出せない、現代的な要素を加えてほかにはないデザインにしたい場合はシンプルモダンがいいでしょう。
南欧テイスト
ポルトガルやスペイン、イタリアなど地中海沿岸の国々で多く見られる、外壁にアイボリーやベージュ、ライトブラウンのレンガを使用したり、テラコッタ風のかわらを使用したりする南欧テイストはリゾート感を出すのにぴったりです。
USスタイル
カリフォルニアスタイルやニューヨークスタイル、ブルックリンスタイルなどアメリカのライフスタイルを取り入れたい人におすすめです。
注文住宅の外観を決める際に意識するべきポイント
デザインや色、素材などに対する好みは人それぞれですが、外観を決める際に意識するべきことはどんなことでしょうか。
色味
外観の色味はなるべく周囲の家に合ったカラーを選ぶといいでしょう。周囲になじむ色を選ばないと街並みや景観を損ねてしまう恐れがあります。なるべく淡色にして強い印象の色は避けたほうが全体的なまとまりがよくなります。
色を決める際の注意としては、サンプルで見る色が壁や屋根に使われる場合、色の印象がかなり変わることです。同じ色であってもサイズや光の当たり方などによって見え方が変わりますので同じ色を使用している家を見学することをおすすめします。
形状
外観は形状によっても大きく半化します。L字型と完全平屋建てでは印象が異なります。立てた後のメンテナンス方法や性能なども意識したうえで外壁を考えるといいでしょう。
素材
代表的な外壁素材としてサイディング・外壁タイル・塗り壁があげられます。サイディングは外壁に貼る仕上げ板材のことで、施工期間を短縮できたりコストを抑えたりというメリットがありますが、定期メンテナンスは必要不可欠です。
外壁タイルは耐久性にすぐれているため、メンテナンスの手間がかからず汚れにも強い健在です。塗り壁は継ぎ目がないので、自由度の高い外壁が可能となります。素材によっても経年による色の変化が異なるので、想定のうえ採用しましょう。
注文住宅の外観を決める際の注意点
どの外観を採用するか決める際に注意すべきポイントについて見ていきましょう。
メンテナンス
外観を決める際には好みだけではなく、将来かかるメンテナンス費用や頻度などについても検討が必要です。外壁は雨風や紫外線にさらされているため、時間の経過とともに劣化します。劣化を放置してしまうと雨漏りやひび割れにつながり、大規模な工事が必要となる場合もあります。複雑なデザインになるほど、メンテンナンスにかかる費用や頻度は高くなります。
周囲への配慮
周囲に住宅が密集している場合に、自分の好みだけを優先してしまうと周辺の外観を乱してしまう可能性があります。それが原因で周辺住民とトラブルに発展してしまうこともあるので、周囲とのバランスを考えて外観を決めることをおすすめします。
防犯・プライバシー
周囲が塀に囲まれた家では中で何が起こっているのかがわからず、空き巣が入ってもだれにも気づかれないことがあり、防犯上問題があるといえます。また、開放的な家の場合、周囲から家の中が簡単にのぞけてしまい、プライバシーの問題が起こりえます。これらの面も気にしておいた方がいいでしょう。
まとめ
自由度の高い注文住宅は、理想のデザインや間取りを取り入れることができるのがいい点ですがとくにその家の印象がはっきりと決まってしまう外観のデザインにはこだわりたいですね。色や素材のサンプルだけでなく、それらを使用している住宅などを見学したうえで納得のいく家づくりを目指しましょう。