ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるメリット・デメリット!

公開日:2022/08/01

ビルトインガレージ

愛車を眺めながらお酒を楽しめる、趣味スペースを持てるなどアイデアによっては活用方法が多岐に渡るビルトインガレージ付き注文住宅は、土地の狭い日本では人気があります。一方、住居空間が限定される不便さを埋合わせるため、建物の階数をあげるなどの工夫も必要です。今回はそんなビルトインガレージのメリットとデメリットを紹介します。

そもそもビルトインガレージとは?

ビルトインガレージとは、車を収納するスペースを建物の一部に持つタイプのガレージで、ガレージの出入り口にはシャッターやドアを設置して車を完全に家の中に格納できるのが特徴です。ビルトインガレージのある家は、ガレージハウスと呼ばれることもあります。敷地が道路より高い場合などには、ガレージが地下室のような形で設けられているケースもありますが、一般的に2階建て、3階建ての家に見られることが多い作りです。

車好きの方だけではなく、倉庫や趣味スペースとして活用でき、防犯面のメリットも多いため、近年ではビルトインガレージの家を建てる人も増加しています。ビルトインガレージを建てる際の注意点は、将来のライフスタイルを考慮した設計が求められることです。注文住宅は一度建ててしまったら、後から間取りを変更できません。

そのため、ガレージスペースの広さについて、何台の車を停めることを想定するか、車庫以外の利用方法としてどのような目的を考えているかということを、設計時点で明確にしておくことをおすすめします。

ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるメリット

ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるメリットとして、まず挙げられるのは固定資産税を抑えられるということです。建物全体の延べ床面接に対して、ビルトインガレージの床面積が5分の1までの広さであれば、そのスペースは延べ床面積の計算外となるからです。ただし注意が必要なのは車庫のシャッター部分は固定資産税の対象になるという点です。

ビルトインガレージの評価の仕方はお住まいの地域によって変わるため、注文住宅設計時にあらかじめ固定資産税について相談しておくと安心です。また、ビルトインガレージがあれば悪天候の場合にも車の乗り降りが楽であることや、ガレージからキッチンや倉庫への距離が近い間取りであれば、荷物の持ち運びが楽であるというメリットもあります。

外付けのカーポートと異なり車が風雨にさらされることがないため劣化を防止する効果も得られ、悪意のある第三者から受ける車へのいたずらや盗難などのリスクも回避できるのも魅力です。そのほか、ガレージ内に収納場所を確保することで、車いじりやメンテナンスがしやすくなることや、趣味のスペースとして活用できることも挙げられます。

DIYの作業スペースにしたり、自転車やサーフボードを飾ったりする、子どもの遊び場にするなど、アイデア次第でいくらでも好みの空間を作り上げることが可能です。室内に保管しづらい、キャンプ用品やアウトドアグッズなど大型のアイテムの収納、ゴミの保管場所としても重宝します。

ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるデメリット

ビルトインガレージ付きの注文住宅はメリットばかりではありません。当然建てるにあたってデメリットもあります。建物の一部分にガレージ用の空洞ができてしまう構造のため、しっかりした耐震補強が必要になる点です。耐震性を高めるためには建築費用が高くなる傾向があります。

とくに複数台の車を格納する場合などの間口が広いビルトインガレージを設ける場合には、建築工法が限られてしまうこともあります。いずれのケースにおいても、事前に業者に確認するようにしましょう。

また、屋内にガレージを設けることによって車の出し入れ時に発生する騒音やエンジン臭などを、強く感じるようになります。対策としてガレージ内の換気を強化したり、夜間の車の出し入れが多いライフスタイルの場合には、寝室をガレージから離して設置したりするなどの工夫が必要となります。

車のサイズとガレージの広さや形状によっては、駐車が困難になる場合もあるため、将来的に大きい車に買い換えたり、複数台の車を所持したりする可能性が高い場合には、その点を考慮して設計を行うことが大切です。ビルトインガレージのある注文住宅を建てる際には事前にこれらのデメリットも充分考慮した検討が必要になります。

ビルトインガレージの設置はどんな人におすすめ?

ビルトインガレージの設置は、愛車の手入れを自分でしたい人や、車のトラブルリスクを下げたい人に向いています。とくに高級車を所持している場合には盗難リスクが高いため、室内駐車ができる環境を持つことは安心につながります。

また、土地の価格が高い地域に住んでいる場合には駐車スペースの土地確保にお金がかかるため、ビルトインガレージにすることで必要な敷地面積を減らすことはトータルコストを抑えることに有効といえます。

まとめ

ビルトインガレージ付きの注文住宅を建てるメリット・デメリットについて、両方の側面からご紹介しました。ビルトインガレージは建物の敷地内に出入口のシャッター付きの駐車スペースを持つ建築スタイルです。メリットは、条件によっては固定資産税を抑えられること、悪天候時の車の乗り降りが楽であること、趣味や収納スペースとしてさまざまな用途に活用できること、愛車をいたずらや盗難といったリスクから守れることなどが挙げられます。デメリットは、建物の建築費が高くなりがちなことや、車の発進時の音やエンジン臭などを感じとりやすくなることなどが挙げられます。

 

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