注文住宅に子ども部屋は作るべき?具体的なメリット・デメリットを知ろう
注文住宅を建てるにあたり、子ども部屋をどのように作るか悩まれる方も多いのではないでしょうか。近年では子ども部屋を作らない選択肢も増えています。作る場合でも、間取りの具体的な決め方や必要性を知ることで、親・子ども共に居心地のよい空間ができるでしょう。今回の記事では子ども部屋のメリット、デメリットを紹介します。
注文住宅に子ども部屋を設けるメリット
注文住宅で子ども部屋を設けるかどうかの考え方は、多様化しています。かつて昔は、子ども部屋を設けるケースが一般的でしたが、子ども部屋が必要になるのは10年ほどであり、なおかつ将来子どもが巣立ってしまったときに空き部屋になるため、近年ではあえて設けない家庭もいます。
子ども部屋が本当に必要かどうかを検討する際には、メリットやデメリットを考えていくことで家族の生活スタイルにあった選択ができるでしょう。まずは子供部屋を設けるメリットを具体的に紹介しましょう。
子どもの自立心が育つ
1つ目は、部屋を持つことで自立心が芽生えることです。学校に行く準備をしたり、持ち物が把握できたりするため、整理整頓や掃除など自立心を促すきっかけになるでしょう。
また持ち物を自身で管理することにより、共用スペースやリビングなどが散らかりにくくなります。
プライバシーを確保できる
2つ目は、プライバシーが確保できることです。幼い頃は家族一緒でも問題はありませんが、年頃になればプライバシーが必要です。とくに思春期になるとひとりで過ごしたいと考える子どもも多いため、子ども部屋は大切な空間になるでしょう。
子どもの友人関係を大切にできる
3つ目は、子ども部屋があることで友人が遊びに来やすくなり、子どもも交友関係を把握しやすくなることです。子どもがどのような友人と仲良くしているのか、部屋で何をしているのかがわかり、親から見ても安心できます。
良好な家族関係を保てる
4つ目は、親も自身の時間を確保できて、適度な距離を保つことで良好な家族関係を保ちやすいことです。
家中が共用スペースだと、距離が近すぎで家族それぞれが自身の時間を持ちにくくなってしまうため、家族それぞれのプライバシーを守ることが大切です。
家づくりの過程も想い出として共有できる
5つ目は、注文住宅を建築中に子どもと両親とで家づくりを楽しめることです。一生に何度もある訳ではない家づくりにおいて、家全体の建てる様子や子ども部屋ができる過程も想い出になります。
注文住宅に子ども部屋を設けるデメリット
子ども部屋を設けることを検討する時には、メリットだけではなく、デメリットも考慮して本当に子ども部屋が必要かどうか考えることが大切です。
部屋に引きこもりがちの生活になりやすい
1つ目は、部屋に引きこもりがちになることでしょう。学校から帰宅後は自身の時間を自由に部屋で過ごせるため、子ども部屋にこもるライフスタイルになると親と子の距離が離れがちになります。
部屋で何をしているのかわからず親が子どもの行動を管理しづらい状況になるため、適度なコミュニケーションをとれるように工夫が必要でしょう。
勉強や掃除などを怠るようになる
2つ目は、ひとりの時間を尊重することで自由に好き勝手に好きなことだけするようになり、勉強や掃除などをしなくなる可能性があることです。
近年では手軽にゲームや動画視聴ができるため、子ども部屋で好きなことが好きなようにできる環境があると、勉強や家事などがおろそかになる場合があります。
きちんと遊ぶ時間など親の管理が必要となるでしょう。自身で掃除しない家庭では、親が個室を掃除する手間も増えます。
成長するごとに部屋をあまり使わなくなる
3つ目は、成長とともに子ども部屋が不要になる可能性があることです。プライバシーを確保する時期は思春期などに限られています。
学校の授業が終わった後は部活動や塾、図書館での勉強など外での活動が増えてくると使う機会が減ります。子どもが大きくなったら家での活動が減ることも考慮しましょう。
子ども部屋の間取りの決め方のコツ
子ども部屋を設けたいと思ったもののどのような間取りにするか悩まれる方も多いのではないでしょうか。子ども部屋の間取りの広さや決め方のポイントを紹介します。
年齢や用途によって間取りや広さを考える
まず、間取りや広さは年齢や用途によって考えることが大切です。子どもが小さいときは必ずしも個室である必要がありません。
子どもの遊び道具や荷物を親が管理しやすく、目が届きやすい場所が便利であるため、リビングにつながる部屋を設けたり、リビングの一角を子どもが遊ぶスペースにしたりする方法があります。
玄関から子ども部屋までの動線を考慮する
子どもが小学校に入る年齢では勉強する部屋が必要になり、高学年になると友達が遊びに来る機会も増えてくるでしょう。
子ども部屋配置のポイントは、玄関から子ども部屋に行くときにリビングを通るようにすることや、キッチンや寝室など親が過ごしている場所からでも子どもの気配を感じられるようにすることです。
子ども部屋の配置に気を配る
思春期の子どもは引きこもりがちになることも少なくありません。玄関から親の目の届かない状態で行き来できてしまうと、子どもがいつ帰ったのかわかりづらくなるため、間取りを決める時は配置を考えることが大切です。
また、子ども部屋の広さは、4.5畳から8畳が一般的です。勉強机やベッド、荷物の管理などをすべて1部屋でまかなうには、最低4.5畳ほど必要です。
限られたスペースで子どもの成長にあわせた工夫が大切で、必ずしも個室が必要とは限りません。広めの1部屋の子ども部屋を設けておいて小さいときは兄弟で一緒に過ごし、成長に合わせてふたつに区切ってそれぞれの個室を設けるのもよいでしょう。
まとめ
注文住宅で子ども部屋をどのような間取りや広さで設けるか悩まれる方も多いでしょう。子ども部屋を設けるかどうかについての考え方は多様化しており、必ずしも設けなければいけないものではありません。
子ども部屋の要不要についてはメリット、デメリットを考慮して採用することが大切です。また、個室を設けることで親から目が届きづらくなるため、子どもの気配を感じられる配置にするなど工夫が必要です。
子ども部屋を設けることで、親子で適度な距離感を保ちながら成長を見守るとよいでしょう。